薬剤師国家試験の概要と効果的な勉強方法

薬剤師

薬剤師は就職に強く、収入が安定していることが魅力です。やりがいがあり、長く続けられる仕事であるため、今に限らず人気の職業です。薬剤師になるには、薬剤師国家試験に合格する必要があります。

では、薬剤師国家試験はどのような試験なのでしょうか。試験の難易度を合格率から考えます。また、効果的な勉強方法についても取り上げます。

薬剤師国家試験の概要と合格率

薬剤師国家試験は、薬剤師法第12条の規定に基づいて行なわれます。試験は毎年1回、2日間かけて実施されます。なお、令和5年の試験日は2月18日と19日でした。

試験地は、北海道・宮城県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・広島県・徳島県・福岡県の9ヵ所です。各地域に1ヶ所の割合で試験地が設けられている形です。

試験科目は、必須問題と一般問題があり、一般問題は薬理理論問題と薬学実践問題に分けて出題されます。試験範囲は物理・科学・生物、衛生、薬理、薬剤、病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務の7つの分野です。

薬剤師国家試験の受験資格ですが、たいていの方は6年制の大学薬学部卒業が必須条件となります。

次に、試験の難易度を合格率から考えてみましょう。厚生労働省が発表した令和5年の薬剤師国家試験の合格率は、全体で69.0%、新卒に限ると84.86%でした。新卒者でも15%強の方が不合格となっていることを考えると、簡単な試験ではないと理解できます。また、既卒者の合格のハードルは高いといわざるを得ません。

準備万端で試験に臨むことが、薬剤師国家試験合格を勝ち取るカギといえます。

薬剤師国家試験合格を勝ち取る効果的な勉強方法

薬剤師国家試験の範囲は広く、暗記しなければならないこともたくさんあります。状況判断をして解答する実践問題も含まれています。試験に合格するためには、コツをつかんだ勉強が必要です。

効果的な勉強方法の一つが、過去問題を繰り返し解くことです。過去問題を何度も解くと、出題頻度が高い問題の傾向が理解できます。実際、過去10年間の試験内容を見ると、約2割が類似問題でした。過去問題を解くことで、全体の2割の問題に正答できるのは大きいといえます。

加えて、参考書を読み込みましょう。参考書は、単に読んだりマーカーしたりするだけでなく、理解した点をノートや紙に書き、確実にアウトプットできるようにします。

薬剤師国家試験のための勉強では、正答率60%以上の問題を確実に解けるようにすることが大切です。正答率の高い問題を着実にものにできれば、合格ラインにかなり近づきます。

また、薬理、薬剤、病態・薬物治療など、問題数が多い分野を重点的に学ぶようにします。これらは、薬剤師の仕事にも役立つ分野です。

薬剤師国家試験が朝から行なわれることを考え、試験と同じ時間帯に勉強するのもおすすめです。

まとめ

薬剤師国家試験は年1回のみ実施され、合格率は7割前後と高くありません。試験には準備に万全を期して臨みたいものです。

過去問題を何度も解いて出題傾向を見極め、正答率の高い問題を着実に解けるようにすることが合格を勝ち取るポイントになります。出題数が多い薬理、薬剤、病態・薬物治療の分野に力を入れて勉強するのもよい方法です。

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