薬剤師国家試験で合格点を取るために

薬剤師

薬剤師は、国家試験で合格基準を満たすことで免許を取得できます。

では、薬剤師国家試験の合格点は何点なのでしょうか。合格基準についての厚生労働省の指針を理解しておきましょう。また、国家試験で合格点を取るための勉強方法についても考えます。

薬剤師国家試験の合格点と合格基準

薬剤師国家試験の合格点や合格基準は、厚生労働省が提示した「薬剤師国家試験の在り方に関する基本方針」に示されています。平成28年に示されたこちらの方針を見ると、絶対基準から相対基準に変更されたことが理解できます。

新しい合格基準による合格点は、問題の難易度を補正して計算した総得点が、平均点と相対基準によって設定した得点以上となることに加え、必須問題が70%以上かつ各科目の得点が30%以上取れていることとなります。つまり、基準となる明確な合格点はなく、毎年の試験の難易度によって異なってくるということです。なお、令和2年に行なわれた第105回薬剤師国家試験の合格点は426点でした。

合格点や合格基準を考えるにあたり、禁忌肢問題の存在についても考える必要があります。同じく令和2年実施の国家試験の合格基準では「禁忌肢問題選択数が2問以下」と記載されていました。禁忌肢は、選んではいけない選択肢と言い換えることができます。規定された問題数以上の禁忌肢を選んでしまうと、いくら正答率がよくても不合格になります。禁忌肢は、高い倫理観や使命感を持つ薬剤師を輩出することを目的として設定されています。

薬剤師国家試験に合格するためには

薬剤師国家試験に間違いなく受かる合格点は定まっていませんが、合格の基準となるパーセンテージが公表されているものを指標にして勉強できるでしょう。試験対象となる7科目は従来通りですし、必須問題が90問、一般問題が255問設けられている点も変更されていません。試験の合格基準は若干変更されているものの、やるべきことは依然として変わらないということです。必須問題が70%以上かつ各科目の得点が30%以上という基準は確実にクリアできるよう、苦手分野を克服する勉強を心がけ、ミスを極力なくしていきましょう。

禁忌肢に関しては、倫理観や公衆衛生、法律などを意識した解答が必要になります。1点でも多く取りたいという気持ちは理解できますが、やみくもに解答欄を埋めないことも大切です。これは、安全かつ確実な投薬を意識する薬剤師が持つべき精神につながります。

加えて、試験当日に実力を発揮できるよう、体調管理を万全にしておきましょう。

まとめ

薬剤師国家試験の合格点は、ある程度の指標は設けられているものの、毎年の試験の難易度などで変化します。試験の内容は変更されておらず、必須問題あるいは一般問題の各科目の合格基準は従来通りです。

うっかりミスを防いだり、正答できる問題を着実にものにしたりする準備が大切です。

薬剤師としての倫理観を日頃から磨く努力も必要でしょう。

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